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⇐ 守護国家論 三 ⇐ 守護国家論 二
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此の悪義を破らんが為に亦多くの書有り所謂・浄土決議鈔・弾選択・摧邪輪等なり、此の書を造る人・皆碩徳の
名一天に弥ると雖も 恐くは 未だ選択集謗法の根源を顕わさず 故に還って悪法の流布を増す、譬えば盛なる旱颰
の時に 小雨を降せば草木弥枯れ 兵者を打つ刻に 弱兵を先んずれば 強敵倍力を得るが如し。
予此の事を歎く間・一巻の書を造って選択集謗法の縁起を顕わし名づけて守護国家論と号す、願わくば一切の
道俗一時の世事を止めて 永劫の善苗を種えよ、今経論を以て 邪正を直す 信謗は仏説に任せ敢て 自義を存する事
無かれ。
分ちて 七門と為す、一には 如来の経教に於て権実二教を定むることを明し、二には 正像末の興廃を明し、三に
は 選択集の謗法の縁起を明し、四には 謗法の者を対治すべき証文を出すことを明し、五には 善知識並に真実の
法には値い難きことを明し、六には 法華涅槃に依る行者の用心を明し、七には 問に随って答うることを明す。
大文の第一に 如来の経教に於て 権実二教を定むることを明すとは 此れに於て四有り、一には大部の経の次第を
出して流類を摂することを明し、二には 諸経の浅深を明し、三には 大小乗を定むることを明し、四には 且らく権
を捨てて実に就くべきことを明す。
第一に 大部の経の次第を出して 流類を摂することを明さば、問うて云く 仏最初に何なる経を説きたまうや、答
えて云く華厳経なり、問うて云く其の証如何、答えて云く六十華厳経の離世間浄眼品に云く「是の如く我聞く一
時・仏・魔竭提国・寂滅道場に在って始めて正覚を成ず」と、法華経の序品に放光瑞の時・弥勒菩薩・十方世界の諸仏
の五時の次第を見る時 文殊師利菩薩に問うて云く、「又 諸仏聖王師子の経典の微妙第一なることを 演説し給うに
其の声清浄に柔軟の音を出して 諸の菩薩を教え給うこと 無数億万なることを覩る」亦 方便品に仏自ら初成道の
時を説いて云く「我始め道場に坐し樹を観じ亦経行す、乃至・爾の時に諸の楚王及び諸天帝釈・護世四天王及び
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